1級管工事施工管理技士[A問題電気・建築要点まとめ]

電気工学[2問]必須

項目 問題数
目標正解数 1問

電気工学[2問]

電圧と電流

電圧による電力の分類

直流 交流
低圧 750V以下 600V以下
高圧 750Vを超え7,000V以下 600Vを超え7,000V以下
特別高圧 7,000V超える 7,000V超える

低圧屋内配線

全ての施設場所で使用できる工事

・合成樹脂管工事において、CD管には、別途制限がある。
・金属可とう電線管工事やケーブル工事など、管またはケーブルの名称が付いている。

金属管工事

電線

・絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)で、より線又は直径3.2mm以下の単線を使用する。
・金属管内に接続点を設けない。
・ジョイントボックス、プルボックス等の中で行う。

施設

・管相互及び管とボックス等をねじ接続等で堅ろうに接続する。
・電気的に完全に接続する。
・管の端口、ブッシング、絶縁ブッシングを使用する。
・1回路の電線全部を同一管内に収める。
・電力損失や金属管の過熱を予防する。
・金属管の曲げは、断面が著しく変形しないように行う。
・内側半径は、管内径の6倍以上とする。

合成樹脂管工事

電線

・絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)、より線又は直径3.2mm以下の単線を使用する。
・合成樹脂管内に接続点を設けない。
・ジョイントボックス、プルボックス等の中で接続を行う。

施設

・重量物の圧力又は機械的衝撃を受けるおそれがないように、管相互及び管とボックスを接続する。
・差込み深さを管の外径の1.2(接着剤を使用する場合は0.8倍)倍以上とする。
・差込み接続により堅ろうに接続する。
・CD管は、次のいずれかにより施設する。
①直接コンクリートに埋め込む
②不燃性又は、自消性のある難燃性の管又はダクトに収めて
・PF管相互、CD管相互、PF管とCD管とは、直接連結しない。

PF管 CD管
外観 灰色 オレンジ色
直接コンクリートに埋設
天井内に直接転がし

接地工事

主な適用場所
A種 高圧、特別高圧配線
B種 高圧、特別高圧を低圧に変圧する変圧器の低圧側配線
C種 300Vを超える配線
D種 300V以下の配線

電動機の種類

・電動機のモーターは次のように分類される。
直流電動機(直巻電動機、分巻電動機、複巻電動機)
交流電動機、誘導電動機、同期電動機、整流子電動機)

・誘導電動機は、次のように大別される。
三相電動機(かご形、巻線形)
単相電動機(分相始動形、コンデンサ始動形)

・一般に、建築設備に使用される場合の電源は、三相3線式200Vが使用される。
・回転子の構造によって、かご形と巻線形の2種類がある。

かご形電動機の特徴

構造 簡単
機械的 堅ろう
取扱い 容易
価格 安い
用途 比較的小容量に使用

三相誘導電動機

極数

・磁極(磁石の正極と負極)の数のことを極数という。

回転磁界

・磁石が回転しているかのように磁極の方向が変化する場を回転磁界という。
・固定子巻線に三相交流電流を流すと、回転磁界が発生する。

同期速度$N_0$

・回転磁界の回転速度を同期速度という。
$N_{0}=\frac{120f}{p}$
・電源の周波数に比例する。
・電動機の極数に反比例する。
・電源の電圧が降下しても変化しない。

滑り(スリップ)$S$

・回転子(モーターの軸)速度$N$は、同期速度$N_0$より少しだけ遅くなる
滑り(スリップ)$S$の影響
$S=\frac{N_{0}-N}{N_{0}}$
$N=(1-S)N_{0}$
$N_{0}$:同期速度
$N$:回転速度
$N_{0}-N$:相対速度
・電動機に負荷がかかると、回転速度は滑りのために同期速度より遅くなる。
・電源電圧の降下に伴い増加する。

トルク

・トルクは、電源電圧の2乗に比例する。
・電源の電圧が降下すると減少する。

特徴

・三相誘導電動機は、電源配線のうち2本を入れ替えると回転磁界の方向が逆になり、回転方向が変わる。

始動装置

電動機種類 始動方式
かご形誘導電動機 スターデルタ始動
始動補償器始動
コンドルファ始動
リアクトル始動
パートワインディング始動

・巻線をスター結線で始動させ、デルタ結線でうんてんする方式をスターデルタ始動方式という。
・スターデルタ方式は、減電圧始動方式の中では、比較的安価である。
・始動から運転に入るときに、電気的、機械的ショックを生じる。
・全電圧直入れ始動方式と比較して、始動電流及び始動トルクを1/3に低減できる。
・一般に11kW以上の電動機に使用される。

インバータ制御

特徴として、
・高調波対策が必要である。
・電圧波形にひずみを含む。
・電動機の温度が高くなる。
・速度を連続的に制御できる。
・負荷に応じた最適な速度を選択できる。
・始動電流を直入れ始動方式より小さくできる。
・電源設備容量を小さくできる。

建築学[2問]必須

項目 問題数
目標正解数 1問

建築学[2問]

骨材

モルタル又はコンクリートをつくるために、セメントや水と練り混ぜる砂や砂利のことを骨材という。

細骨材

10mm網のふるいで、全部通り、5mm網のふるいで質量で85%以上通過する骨材を細骨材という。

粗骨材

5mm網のふるいで質量で85%以上でとどまる骨材のこと。

粗骨材最大寸法

質量で骨材の90%以上が通るふるいのうち、最小寸法のふるいの呼び寸法で示される。

フレッシュコンクリート

水セメント比

フレッシュコンクリート又はフレッシュモルタルに含まれるセメントペースト中の水とセメントの質量比
$=\frac{単位水量}{単位セメント量}×100$(%)
・値が小さいと強度が大きい。
・値が小さいと中性化が遅い。
・値が大きいと強度低下する。
・値が大きいとひび割れを誘発することがある。
・単位セメント量が少ないほど、水和熱や乾燥収縮によるひび割れが少ない

コンシステンシー

・変形又は流動に対する抵抗性のことをいう。

ワーカビリティ

・作業が容易にできる程度を表す。
・径が同じであれば、砕石を用いたコンクリートより、砂利を用いたコンクリートの方がワーカビリティが大きい。

スランプ

・高さ30cmの円錐形をした型枠に、コンクリートを打込み、型枠を引抜いた直後のコンクリート頂部の下がり。
・値が大きくなると強度が低下し、乾燥収縮によるひび割れが増加する。

鋼材

軟鋼の応力度-ひずみ度曲線

・比例限度とは、鋼材を引張ったときに生じる応力度とひずみ度が比例の関係にある限界の点をいう。
・弾性限度とは、引張力を取り除くと最終的には原点に戻る限界を表す点をいう。
・上降伏点とは、応力度が上昇から降下へと変化する点をいう。
・下降伏点とは、応力度が降下からほぼ一定へと変化する点をいう。
・最大強度とは、最大応力を示す点をいう。
・破断点とは、鋼材の破断を示す点をいう。

鉄筋工事

定着

・定着長さは、鉄筋の種類やコンクリートの設計基準強度、施工部位等により異なる。
・鉄筋径が大きくなるほど長くなる。
・梁の主筋を柱内に定着させる。
・柱の中心線を超えてから折り曲げる。

継手

・継手の位置は、応力の小さいところに設ける。
・直径の異なる鉄筋の重ね継手長さは、細い方の鉄筋径に所要の倍数を乗じた長さ以上とする。
・継手長さは、末端フックの長さを含まない。

かぶり厚さ

・柱は帯筋の外側から測定する。
・梁はあばら筋(スターラップ)の外側から測定する。
・基礎の捨てコンクリートは基礎の厚さに算入できない。

かぶり厚さ

・土に接する部分は大きくする。
・高温を受ける部分は大きくする。
・厚さの確保にはスペーサーを用いる。

コンクリート工事

打込み

・型枠内で横移動しない。
・打込み1層の高さは、40~50cm以下とする。
・吐出口と打込み面までの高さを1.5m以下とする。

打継ぎ

・梁及びスラブの打ち継ぎは、スパンの中央付近で鉛直に設ける。
・柱及び壁、スラブ、壁梁又は基礎の上端で水平に設ける。
・打ち継ぎ面は、仕切り板等を用いる。
・レイタンスを取り除く。

曲げモーメント図

曲げモーメント図には以下のような特徴がある。
①集中荷重のみならば、作用点で折れ曲がり、直線で表される。
②等分布荷重のみならば、2次曲線となり、等変分布荷重の場合、3次曲線となる。
③荷重のない箇所は直線となる。
④材の引張側に発生する。

移動端(ローラー)
反力 縦方向のみ
回転端(ピン、ヒンジ)
反力 縦と横
固定端(フィックス)
反力 縦、横、回転

鉄筋コンクリートの配筋

梁の配筋

・主筋は材軸方向に配筋する。
・曲げモーメントに抵抗する。
・あばら筋(スターラップ)は主筋に対して直角方向に配筋する。
・せん断力に抵抗する。

柱の配筋

・主筋は材軸方向に配筋する。
・曲げモーメントと軸方向(圧縮力)に抵抗する。
・帯筋(フープ)は主筋に対して直角方向に配筋する。
・せん断力に抵抗する。

スラブの配筋

・主筋は短編方向に配筋する。
・副筋(配力筋)は長辺方向に配筋する。

壁の開口補強筋

・開口部の最大径が700mm以下とする。
・開口の周囲や隅角部を鉄筋で補強する。

梁貫通孔

梁貫通孔
位置 ①上下方向は、梁せいの中心付近とする。
②梁中央部下端から梁せい1/3の範囲に設けない。
③梁貫通孔の外面は、柱面から梁せいの1.5倍以上離す。
④剪断力の小さい位置に設ける。
直径 梁せいの1/3以下とする。
間隔 孔が並列の場合は、2つの孔の中心間隔を孔径の平均値の3倍以上にする。
補強 孔の径が梁せいの1/10以下かつ、150mm未満で、鉄筋を緩やかに曲げることにより開口部を避けることができる場合、補強筋を必要としない。