令和元年度A[問題 No.8]

令和元年度A[問題 No.8]

[問題 No.8]燃焼に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴ボイラーの燃焼において、空気過剰率が大きいほど熱損失は小さくなる。

⑵燃焼ガス中の窒素酸化物の量は、低温燃焼時よりも高温燃焼時の方が多い。

⑶不完全燃焼時における燃焼ガスには、二酸化炭素、水蒸気、窒素酸化物のほか、一酸化炭素等が含まれている。

⑷低発熱量とは、高発熱量から潜熱分を差し引いた熱量をいう。

令和元年度A[問題 No.8]解答

⑴適当ではない。
$m=\frac{供給された空気量}{理論空気量}$

 適正値は、気体燃料<液体燃料<固体燃料となる。
空気過剰率が小さすぎると不完全燃焼となり、大きすぎると廃ガスによる熱損失が増大する。完全燃焼する範囲で小さくすることが必要である。
ボイラーの燃焼において、熱損失を少なくするため、完全燃焼する範囲において空気過剰率を少なくすることが望ましい。

⑵適当である。
 燃料中の窒素成分が酸素と結びついて発生すし、燃焼ガス中の窒素酸化物は、低温燃焼時より高温燃焼時の方が多い。高温下の空気中、窒素と酸素の結合で発生する。

⑶適当である。
 排気ガス中に二酸化炭素と水蒸気以外の可燃物を含まない燃焼を完全燃焼という。
不完全燃焼の排ガスは、一般に、二酸化炭素、水蒸気、窒素のほか一酸化炭素などが含まれている。

⑷適当である。
 燃焼により生じる水蒸気の潜熱分を含んだ発熱量であり、高発熱量(総発熱量、高位発熱量)で表す。燃焼により生じる水蒸気の潜熱分を除いた発熱量は低発熱量(低位発熱量)となる。

正解:⑴