平成30年度A[問題 No.4]

平成30年度A[問題 No.4]

[問題 No.4]流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴水の粘性係数は、水温の上昇とともに大きくなる。

⑵水の密度は、1気圧のもとでは4℃付近で最大となる。

⑶液体の自由な表面で、その表面を縮小しようとする性質により表面に働く力を、表面張力という。

⑷一様な流れの中に置いた円柱などの物体の下流側において、交互に発生する渦(うず)をカルマン渦(うず)という。

平成30年度A[問題 No.4]解答

⑴適当ではない。
 流体固有の粘性を表す定数であり流体の種類と温度により変わる。
水のような液体の粘性係数は、温度が高くなるにつれて減少し、圧力の増加とともに多少増加する。
一方、気体の粘性係数は、温度の上昇とともに増加する。

⑵適当である。
 水は1気圧、4℃で体積が最大となり、密度は約1,000kg/m3となる。
正確には、1気圧3.98℃の純粋な水の密度は、1.000kg/㎥であり、水温が低いまたは高くても密度は小さくなる。また、1気圧0℃のときの密度は、999.84kg/㎥、1気圧100℃のときの密度は958.35kg/㎥である。0℃で氷になると約10%程度体積が増える。

⑶適当である。
 液体の自由な表面では、液体は液面を縮小しようとする性質を持っている。このため液面は、弾性膜のような作用をなし表面に張力がはたらく。これを表面張力という。液体分子の凝集によって、液体の表面をできるだけ小さくしようとする力である。

⑷適当である。
 カルマン渦とは、一様な流れの中に置いた円柱などの下流側に交互に発生する渦のことをいう。カルマン渦が発生すると、物体の左右で渦が交互に発生するため、物体が振動する。

正解:⑴