平成26年度A[問題 No.4]

平成26年度A[問題 No.4]

[問題 No.4]流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴空気の粘性係数は、一定の圧力のもとでは、温度の上昇とともに小さくなる。

⑵流体の粘性による摩擦応力の影響は、一般に、物体の表面近くで顕著に現れる。

⑶空気は、一般に、圧縮性流体として扱われることが多い。

⑷カルマン渦とは、一様な流れの中に置いた円柱などの下流側に発生する渦のことをいう。

平成26年度A[問題 No.4]解答

⑴適当ではない。
 流体固有の粘性を表す定数であり流体の種類と温度により変わる。
水のような液体の粘性係数は、温度が高くなるにつれて減少し、圧力の増加とともに多少増加する。
一方、気体の粘性係数は、温度の上昇とともに増加する。

⑵適当である。
 流体の粘性による摩擦応力の影響は、物体の表面近くで顕著であり、この物体表面近くの層を境界層という。

⑶適当である。
 物体に圧力を加えたときに、体積が変化する性質をいう。
液体は、圧力を加えても体積変化がほとんどない非圧縮性流体である。
気体は、圧力を加えると体積変化が大きい圧縮性流体である。

⑷適当である。
 カルマン渦とは、一様な流れの中に置いた円柱などの下流側に交互に発生する渦のことをいう。カルマン渦が発生すると、物体の左右で渦が交互に発生するため、物体が振動する。

正解:⑴