平成22年度A[問題 No.7]
[問題 No.7]熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
⑴異なる2種類の金属線を接合した回路において、2つの接合点に温度差を与えると、熱起電力が生じる。
⑵融解熱や気化熱などのように、状態変化のみに費やされる熱量を潜熱という。
⑶液体の定圧比熱と定容比熱は、ほとんど同じ値である。
⑷気体を断熱膨張させても、その温度は変化しない。
平成22年度A[問題 No.7]解答
⑴適当である。
ゼーベック効果は、2種類の金属を接合した回路の一方の接点を加熱して他方を冷却すると、接点間に熱起電力を生じる。
⑵適当である。
顕熱とは、物体の温度を変化させる熱であり、潜熱とは、融解熱、気化熱等のように物体の相を変化させる熱である。
⑶適当である。
比熱比とは定圧比熱を定容比熱で除した値であり、気体では常に1より大きい。
$C_p÷C_V$
気体は$1 < C_p÷C_V$
⑷適当ではない。
気体を断熱圧縮した場合は、温度が上昇し、断熱膨張させた場合は温度が低下する。断熱圧縮で$P$(圧力)が上昇すると、$T$(温度)が大きくなる。逆に$P$(圧力)が下がると、$T$(温度)が小さくなる。
正解:⑷