平成21年度A[問題 No.8]

平成21年度A[問題 No.8]

[問題 No.8]湿り空気に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴湿り空気の全圧は、その湿り空気中の乾き空気の分圧と水蒸気の分圧の和で表される。

⑵飽和湿り空気では、水分の蒸発がないので、乾球温度と湿球温度か等しくなる。

⑶熱水分比とは、乾き空気のエンタルビーの変化量と水蒸気のエンタルピーの変化量との比をいう。

⑷圧力一定のもとで湿り空気を電気加熱器で加熱すると、エンタルピーは増加するが、絶対湿度は変化しない。

平成21年度A[問題 No.8]解答

⑴適当である。
 水蒸気分圧とは、水蒸気が示す分圧である。湿り空気の全圧は、その湿り空気中の乾き空気の分圧と水蒸気の分圧の和で表され、飽和湿り空気の水蒸気分圧は、その温度における飽和蒸気圧と等しい。

⑵適当である。
飽和湿り空気では、乾球温度と湿球温度は等しい。

⑶適当ではない。
 熱水分比とは、湿り空気の状態変化における比エンタルピーの変化量の絶対湿度の変化量に対する比をいう。
$比エンタルピーの変化量÷絶対湿度の変化量$

⑷適当である。
湿り空気線図1113-900

乾球温度 湿球温度及び比エンタルピー 絶対湿度 相対湿度
①冷水コイル 下がる 下がる 不変 上がる
②水スプレー 下がる ほぼ一定 上がる 上がる
③蒸気スプレー 上がる 上がる 上がる 上がる
④温水コイル 上がる 上がる 不変 下がる
⑤固体吸着減湿 上がる 上がる 下がる 下がる
⑥液体吸収減湿 上がる ほぼ一定 下がる 下がる

正解:⑶