気象(日射)

【試験で問われる内容】
日射の熱エネルギーについて
直達日射・天空日射の特徴
大気透過率について

日射

赤外線熱エネルギー
 日射の熱エネルギーは、紫外線部より、赤外線部及び可視線部に多く存在しており、日射により加熱された地表から放射される遠赤外線は、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスに吸収される。

エネルギー割合
紫外線 約12%
可視光線 約37%
赤外線 約51%

1日の直達日射量は、水平面は冬より夏が多い、南向き垂直面の場合は、夏より冬が多い。
 相当外気温度は、外気温度に(外壁面全日射量×日射吸収率・外壁表面熱伝達率)を加えた値であり、気温に日射による外壁表面温度上昇分を加えた値に相当する。壁からの流入熱量を求めるときに使われる。

直達日射・天空日射

直達日射,天空日射
 直達日射とは、大気を通り直接到達する日射であり、天空日射とは、大気中で散乱して地上に到達する日射である。
直達日射と天空日射は、昼間のみ存在し、雲の厚い日は極めて少なく、地表の温度を上昇させる。
直達日射のない北側のガラス窓にも、天空放射による日射熱の取得がある。
反放射とは、大気に吸収されて、再び地表に到達する日射である。

大気透過率

大気透過率
 大気透過率とは、日射が垂直に地表に到達する強さと、大気層入口における日射の強さ(太陽定数)の比である。
$大気透過率=\frac{地表に到達する日射の強さ}{1.37kW・m^{-2}}$
太陽定数=1.37kW・m-2で表され、地球上の緯度により変化はしない。
大気透過率は、昼間(12時)は0.6~0.8程度であり、水蒸気の影響を受けるので、夏は小さく冬は大きい
大気中に含まれる二酸化炭素よりも水蒸気の量に影響される。また、塵の影響を受けるので、大都市では少なく、田園地区では大きくなる。

不快指数(DI)

 乾球温度及び相対湿度から求められる、「蒸し暑さ」の指数で、日本人の場合、不快指数85で93%の人が蒸し暑さのため不快感を感じるとされているが、体に感じる蒸し暑さは気温と湿度以外に風速等の条件によっても左右されるため、不快指数だけでは必ずしも体感とは一致しないと言われている。温湿指数(略称THI)とも言われる。

指数
不快感を抱く人が出始める 70~74
半数以上が不快感 75~79
全員が不快と感じる 80~85
我慢ができなくなる不快感 86を超える

不快指数は、$0.72×(気温+湿球温度)+40.6$の式で計算される。

夏日と真夏日

 最高気温が35℃以上の日を猛暑日、30℃以上の日を真夏日、25℃以上の日を夏日、0℃未満の日を真冬日といいます。最低気温が0℃未満の日を冬日という。

気温
猛暑日 最高気温35℃以上
真夏日 最高気温30℃以上
夏日 最高気温25℃以上
真冬日 最高気温0℃未満