令和4年度A[問題 No.2]
[問題 No.2]冬季における外壁の結露に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
⑴室内空気の流動が少なくなると、壁面の表面温度が低下し、結露を生じやすい。
⑵外壁に断熱材を用いると、熱通過率が小さくなり結露を生じにくい。
⑶多層壁の構造体の内部における各点の水蒸気分圧を、その点における飽和水蒸気圧より低くすることにより、結露を防止することができる。
⑷暖房をしている室内では、一般的に、天井付近に比べて床付近の方が結露を生じにくい。
令和4年度A[問題 No.2]解答
⑴適当である。
室内空気の流動が小さくなると、壁面の空気温度が低下し、表面結露が生じやすい。室内空気の流動が少ないと、壁側の空気が偏って温度が下がり、結露が発生しやすくなる。
⑵適当である。
空気は温度によって含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が異なり、暖かい空気ほど多くの水蒸気を含むことができる。暖かい空気が冷やされて、含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)以上に冷えると水蒸気が水に変わる。これが結露の発生する仕組みである。
⑶適当である。
外壁を構成する仕上げ材の内部空隙における水蒸気分圧(実際の水蒸気量)を、その点における飽和水蒸気圧(水蒸気として持てる限界量)より低くすると、内部結露を防止できる。
⑷適当ではない。
冷たい空気が床に溜まりやすくなるため、床付近の方が結露が生じやすい。
正解:⑷