電動機

電動機の種類

・電動機のモーターは次のように分類される。
直流電動機(直巻電動機、分巻電動機、複巻電動機)
交流電動機、誘導電動機、同期電動機、整流子電動機)

・誘導電動機は、次のように大別される。
三相電動機(かご形、巻線形)
単相電動機(分相始動形、コンデンサ始動形)

・一般に、建築設備に使用される場合の電源は、三相3線式200Vが使用される。
・回転子の構造によって、かご形と巻線形の2種類がある。

かご形電動機の特徴

構造 簡単
機械的 堅ろう
取扱い 容易
価格 安い
用途 比較的小容量に使用

三相誘導電動機

極数

・磁極(磁石の正極と負極)の数のことを極数という。

回転磁界

・磁石が回転しているかのように磁極の方向が変化する場を回転磁界という。
・固定子巻線に三相交流電流を流すと、回転磁界が発生する。

同期速度$N_0$

・回転磁界の回転速度を同期速度という。
$N_{0}=\frac{120f}{p}$
・電源の周波数に比例する。
・電動機の極数に反比例する。
・電源の電圧が降下しても変化しない。

滑り(スリップ)$S$

・回転子(モーターの軸)速度$N$は、同期速度$N_0$より少しだけ遅くなる
滑り(スリップ)$S$の影響
$S=\frac{N_{0}-N}{N_{0}}$
$N=(1-S)N_{0}$
$N_{0}$:同期速度
$N$:回転速度
$N_{0}-N$:相対速度
・電動機に負荷がかかると、回転速度は滑りのために同期速度より遅くなる。
・電源電圧の降下に伴い増加する。

トルク

・トルクは、電源電圧の2乗に比例する。
・電源の電圧が降下すると減少する。

特徴

・三相誘導電動機は、電源配線のうち2本を入れ替えると回転磁界の方向が逆になり、回転方向が変わる。

始動装置

電動機種類 始動方式
かご形誘導電動機 スターデルタ始動
始動補償器始動
コンドルファ始動
リアクトル始動
パートワインディング始動

・巻線をスター結線で始動させ、デルタ結線でうんてんする方式をスターデルタ始動方式という。
・スターデルタ方式は、減電圧始動方式の中では、比較的安価である。
・始動から運転に入るときに、電気的、機械的ショックを生じる。
・全電圧直入れ始動方式と比較して、始動電流及び始動トルクを1/3に低減できる。
・一般に11kW以上の電動機に使用される。

インバータ制御

特徴として、
・高調波対策が必要である。
・電圧波形にひずみを含む。
・電動機の温度が高くなる。
・速度を連続的に制御できる。
・負荷に応じた最適な速度を選択できる。
・始動電流を直入れ始動方式より小さくできる。
・電源設備容量を小さくできる。