平成26年度A[問題 No.7]
[問題 No.7]熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
⑴融解熱や気化熱などのように、状態変化のみに費やされる熱を顕熱という。
⑵気体を断熱膨張させた場合、温度は低下する。
⑶熱放射は、熱エネルギーが電磁波として伝わるため、熱の移動に媒体を必要としない。
⑷固体内部における熱伝導による伝熱量は、その固体内の温度勾配に比例する。
平成26年度A[問題 No.7]解答
⑴適当ではない。
顕熱とは、物体の温度を変化させる熱であり、潜熱とは、融解熱、気化熱等のように物体の相を変化させる熱である。
⑵適当である。
気体を断熱圧縮した場合は、温度が上昇し、断熱膨張させた場合は温度が低下する。断熱圧縮で$P$(圧力)が上昇すると、$T$(温度)が大きくなる。逆に$P$(圧力)が下がると、$T$(温度)が小さくなる。
⑶適当である。
熱放射とは物体が電磁波の形で、熱エネルギーを放出・吸収する現象である。
熱の移動は媒体を必要とせず、真空中でも移動する。
⑷適当である。
熱移動量$Q$は、熱伝導率$λ$に比例し、温度勾配$(θ_1-θ_2)/d$に比例する。
熱移動量$Q$が一定時の温度勾配$(θ_1-θ_2)/d$は、熱伝導率$λ$に反比例する。
正解:⑴