平成25年度A[問題 No.1]

平成25年度A[問題 No.1]

[問題 No.1]地球環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴二酸化炭素やメタンなどの大気中の温室効果ガス濃度が高くなると、干ばつや洪水などの異常気象を引き起こすおそれがある。

⑵建築分野における地球温暖化に着目した評価では、ライフサイクルを通じての二酸化炭素の発生量を定量化したものであるLCCO2(ライフサイクル二酸化炭素排出量)がよく知られている。

⑶指定フロンHCFCー22、123などは、2020年までに補充用を除き、生産、輸出入が禁止されることになっている。

⑷代替フロンHFC—134aは、オゾン層破壊係数は0(ゼロ)で、地球温暖化係数が二酸化炭素より小さい冷媒である。

平成25年度A[問題 No.1]解答

⑴適当である。
 温室効果とは、日射エネルギーにより加熱された地表面からの放射熱の一部が、大気中の水蒸気、二酸化炭素などにより吸収され、大気の温度が上昇することをいう。人間活動によって増加する主な温室効果ガスには、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガスがある。その中でも、二酸化炭素は地球温暖化に及ぼす影響がもっとも大きな温室効果ガスである。石炭や石油の消費、セメントの生産などにより大量の二酸化炭素が大気中に放出されている。
また、大気中の二酸化炭素の吸収源である森林が減少しており、これらの結果として大気中の二酸化炭素は年々増加している。
これらの温室効果ガスの大気中濃度が高くなると、干ばつや洪水等の異常気象を引き起こす。
⑵適当である。
 建築分野における地球温暖化に着目した評価では、ライフサイクルを通じての二酸化炭素の発生量を定量化したものであるLCCO2(ライフサイクル二酸化炭素排出量)がよく知られている。事務所用途の建築物の二酸化炭素排出量をライフサイクルでみると、一般的に、設計・建設段階、運用段階、改修段階、廃棄段階のうち、運用段階が全体の過半を占めている。
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⑶適当である。

⑷適当ではない。

種 類 オゾン層破壊係数 地球温暖化係数
特定フロン CFC-11 1.0 4,750
指定フロン HCFC-22 0.055 1,810
HCFC-123 0.02 77
代替フロン HFC-134a 0 1,430
二酸化炭素:CO2 0 1
アンモニア:NH3 0 <1

正解:⑷