平成25年度A[問題 No.2]
[問題 No.2]冬期における外壁の結露に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
⑴室内空気の流動が大きくなると、壁面の表面温度が低下し、結露を生じやすい。
⑵外壁に断熱材を用いると、熱貫流抵抗が大きくなり、結露を生じにくい。
⑶外壁の室内側に繊維質の断熱材を設ける場合は、断熱材の室内側に防湿層を設ける。
⑷多層壁の構造体の内部における各点の水蒸気圧を、その点における飽和水蒸気圧より低くすることにより、結露を防止することができる。
平成25年度A[問題 No.2]解答
⑴適当ではない。
室内空気の流動が小さくなると、壁面の温度が低下し、表面結露が生じやすい。室内空気の流動が少ないと、壁側の空気が偏って温度が下がり、結露が発生しやすくなる。
⑵適当である。
空気は温度によって含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が異なり、暖かい空気ほど多くの水蒸気を含むことができる。暖かい空気が冷やされて、含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)以上に冷えると水蒸気が水に変わる。これが結露の発生する仕組みである。
⑶適当である。
繊維系断熱材を施した外壁における内部結露を防止するために、断熱材の室内側に防湿層を設ける。これは、室内側に結露が発生するためである。
⑷適当である。
外壁を構成する仕上げ材の内部空隙における水蒸気分圧を、その点における飽和水蒸気圧より低くすると、内部結露を防止できる。
正解:⑴