アンカーボルト
- L形アンカーボルトは、J形及びヘッド付アンカーボルトに比べて、許容引抜き荷重が小さい。
- あと施工アンカーボルトにおいては、接着系アンカーは、下向き取付けの場合、金属拡張アンカーに比べて、許容引抜き荷重が大きい。
- あと施工の金属拡張アンカーボルトは、おねじ型より目ねじ型の方が、許容引抜き力が小さい。
- ガラス管式接着系アンカーの施工は、躯体穿孔、切粉等除去、カプセル挿入、アンカーボルト打込みの順序で行う。
- カプセル方式の接着系アンカーボルトを施工する場合、接着剤の過剰攪拌を防止する。
- あと施工アンカーボルトは、基礎コンクリートの強度が、規定以上であることを確認してから打設した。
- アンカーボルトは、それに加わる引抜力、剪断力及びアンカーボルトの本数から、ボルトの径及び埋込み長さを決定した。
- アンカーボルトの埋込み位置と基礎縁の距離が不十分な場合、地震時に基礎が破損することがある。
- 地震時にアンカーボルトに加わる荷重は、原則として、機器を剛体とみなし、当該機器の重心の位置に水平及び鉛直の地震力が作用するものとして算定する。
- あと施工の接着系アンカーボルトの打設間隔は、呼び径の10倍以上を標準とする。
- 天井スラブの下面において、あと施工アンカーを上向きに設置する場合、接着系アンカーは使用しない。
種類
種類 | 許容引抜力 |
L形、LA形 | 小さい |
J形、JA形 | 普通 |
ヘッド付 | 大きい |
種類 | 引抜荷重 |
接着(樹脂)系 | 大きい |
雄ねじ型 | 普通 |
雌ねじ型 | 小さい |
アンカーボルトに働く力
- 上向きを+、下向きを-とする。
- アンカーボルトに働く力(モーメントのつり合い式)は時計回りを+、反時計回りを-とする。
基礎
- 基礎に多量のコンクリートを打設する場合、レディーミクストコンクリートを使用し、呼び強度は21N/mm2とする。
- 少量の現場練りコンクリートの場合(容積比)は、セメント1、砂2、砂利4とする。
- 振動を伴う機器(チリングユニット、ユニット形空気調和機、送風機、吸収冷温水機)の基礎の一部は振動基礎とし、耐震対策のため耐震ストッパ―を設けた。
- 振動を伴う機器の固定は、ナットが緩まないようにダブルナットとし、増し締め後に確認のマーキングを行った。
- 防振基礎に設ける耐震ストッパは、平常運転時に接触しない範囲で、機器本体との隙間が極力小さくなるように取り付ける。
- 大型直だき吸収冷温水機の基礎は、コンクリート打込み後、適切な養生を行い、10日経過した後に機器を据え付ける。
- 飲料用受水タンクは、コンクリート製の独立基礎の上に鋼製架台を介して、水平、かつ、底面の高さが600mm以上になるよう堅固に固定する。
設置間隔
- ゲージ圧力が0.1MPaを超える温水ボイラーを設置する場合、安全弁その他の付属品の検査及び取扱いに支障がない場合を除き、ボイラーの最上部からボイラーの上部にある構造物までの距離は、1.2m以上とする。
- 貯湯タンクの据付けにおいては、周囲に450mm以上の保守・点検スペースを確保するほか、加熱コイルの引抜スペース及び内部点検用マンホール部分のスペースを確保する。
- ボイラ側面と壁・配管等の構造物との離隔を0.45m以上とする。
- パッケージ形空気調和機の屋外機の設置場所に季節風が吹きつける場合、屋外機は、原則として、空気の吸込み面や吹出面が季節風の方向に正対しないように設置する。
ポンプ
基礎
- 横型ポンプを2台以上並べて設置する場合、各ポンプの基礎の間隔は、一般的に500mm以上とする。
- 軸封部がメカニカルシール方式の冷却水ポンプをコンクリート基礎上に設置する場合、コンクリート基礎表面に排水目皿からの排水管を設けないこととしてもよい。
- コンクリート基礎の高さは一般に床上300mmとする。
- 排水用水中モーターポンプの据付位置は、排水槽への排水流入口から離れた場所とした。
- 雑排水用水中モーターポンプ2台を排水槽内に設置する場合、ポンプケーシングの中心間距離は、ポンプケーシングの直径の3倍以上とする。
- グランドパッキン方式は排水目皿、25mm以上の配管で間接排水とする。
- メカニカルシール方式は排水目皿や排水管を設けないこととしてもよい。
配管
- 渦巻ポンプの吸込み管内が負圧になるおそれがあったため、連成計を取り付けた。
- 排水用モーターポンプの位置を排水流入口から離す。
- 吸水面からポンプの中心までの最大高さjは6m程度とする。
送風機
- 送風機の心出しは、外側面に定規や水糸などを当てて調整する。
- 呼び番号2以上の送風機は、形鋼をかご型に溶接した架台上に防振材を介して送風機を設置し、当該架台は建築構造体に固定する。
- 呼び番号$1\frac{1}{2}$の小型送風機は吊りボルトで吊り下げ、振れ防止のため、4方向に斜材を設けた。
- 機材を吊り上げる場合、ワイヤーロープの吊り角度を大きくすると、ワイヤーロープに掛かる張力も大きくなる。
Vベルト、プーリー
- Vベルト駆動の送風機は、Vベルトの回転方向でベルトの下側引張りとなるように設置する。
- プーリーの心出しは定規、水糸を使用する。
- Vベルト張力は90°ひねることができる程度とする。
- Vベルトの厚さ位たわむ程度とする。
ダクトの接続
- 送風機吐出口とダクトの接続は、吐出口断面からダクト断面への変形を傾斜角15度の漸拡大とした。
冷凍機等
- 冷凍機の保守点検のために、周囲1.0m以上、前面の空間を1.2m以上とする。
- 1日の冷凍能力が法定50トン未満の冷凍機の据付において、冷凍機の操作盤前面の空間距離は、大型ボイラー等に面する場合を除き1.2m以上としてよい。
- 真空又は窒素加圧の状態で据付けられた冷凍機は、機内を大気に開放せずに、そのまま配管を接続する。
- 真空又は窒素加圧状態で分割搬入をする。
- 接続する冷水・冷却水配管の荷重が直接機器本体にかからないように支持する。
- 設計用地震力は機器の重心に作用する。
冷却塔
- 屋上設置の冷却塔は、構造体と一体となったコンクリート基礎上に鋼製架台を取り付けて、堅固に据え付けた。
- 冷却塔は隣接建物及び周囲の外気取入れガラリやボイラー用煙突から十分離して据え付ける。
- 冷却塔の補給水口の高さは、ボールタップを作動させるため、高置タンクの低水位より3mの落差が確保できる位置とする。
- 3階建ての建築物の屋上に2台の冷却塔を近接して設置する場合、2台の冷却塔は、原則として、ルーバー面の高さの2倍以上離して設置する。