空気調和機
- 空気調和機の冷温水管の接続は、流出(還り管)はコイル上部、流入(往き管)はコイル下部となる。
- 空気調和機の冷温水量を調節する電動三方弁は、冷温水管の返り管側に設ける。
- 冷温水管の自動空気抜き弁は、配管頂部で管内が正圧になる場所に取り付ける。
- 空気調和機のドレン管に、送風機の全圧以上に相当する排水トラップの深さ(封水深)をもった空気調和機用トラップを設ける。
- 冷温水管からの膨張管を開放形膨張タンクに接続する際は、誤操作による事故を防止するため、メンテナンス用バルブを設けない。
- 複数の空気調和機に冷温水を供給する冷温水配管において、各空気調和機を通る経路の摩擦損失抵抗を等しくする方式にリバースリターン方式がある。
- 冷温水管の横走り管の径違い管は、レジューサを用いて管の天端が水平になるように接続した。
- 冷温水配管の主管から枝管を分岐する場合、エルボを3個程度用いて、管の伸縮を吸収できるようにする。
伸縮継手・支持
- 熱による配管の膨張を考慮する場合は、伸縮管継手を設け、フレキシブルジョイントは使用しない。
- 複式伸縮管継手を使用する場合は、当該伸縮継手を固定し、両側をガイドにより支持する。
- 単式伸縮管継手を設ける場合は、継手本体を固定せず、伸縮しない配管側を固定し、伸縮する配管箇所にガイドを設ける。
- 建物のエキスパンションジョイント部の配管に変位吸収管継手を設ける場合は、継手の近傍で支持する。
- 建物のエキスパンションジョイント部を貫通する配管に、変位吸収管継手ではなく、伸縮管継手やスイベル継手を使用する。
- 立て管に鋼管を用いる場合は、各階1箇所に形鋼振れ止め支持をする。
- 伸縮する立て管を振れ止め支持する場合は、支持点で管が上下にスライドできるようにする。
- 排水管を共吊りしてはならない。
- ローラ金物は、蒸気管の横走り管を下方より支持する場合などに用いられる。
- 銅管を鋼製金物で支持する場合は、合成樹脂を被覆した支持金具を用いるなどの絶縁処置を講ずる。
- 土間スラブ下に配管する場合は、不等沈下による配管の不具合が起きないよう建築構造体から支持する。
- 配管の防振支持に吊り形の防振ゴムを使用する場合は、防振ゴムに加わる力の方向が鉛直下向きとなるようにする。
管接合・加工
- 水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管のねじ接合に、管端防食管継手を使用する。
- 鋼管のねじ接合において、転造ねじの場合のねじ部強度は、鋼管本体の強度とほぼ同程度となる。
- 飲料用に使用する鋼管のねじ接合に、ペーストシール剤を使用する。
- 硬質塩化ビニルライニング鋼管のねじ切りの際のリーマ掛けは、ライニング厚の1/2程度とする。
- 肉厚5mmの配管用炭素鋼鋼管の突合せ溶接接合は、開先をV形開先とする。
- 配管用炭素鋼鋼管を溶接接合する場合、管外面の余盛高さは3mm程度以下とし、それを超える余盛はグラインダー等で除去する。
- 冷媒配管を差込接合する際に、配管内に不活性ガスを流しながら接合する。
- ステンレス鋼管の溶接接合は、管内にアルゴンガス又は窒素ガスを充満させてから、TIG接合により行う。
- 硬質塩化ビニルライニング鋼管の切断に、帯のこ盤や丸のこ切断機等を使用する。
- パッケージ形空気調和機の冷媒管のフラッシング(清掃)及び気密試験に、窒素ガスを使用する。
管種類 | 突合せ溶接する際の開先形状 | 接続方法 | ||
I形 | 面取り | V形 | ||
ステンレス鋼管 | 3mm以下 | ― | 3mm超 | 溶接接合 |
配管用炭素鋼鋼管 | ― | 4mm未満 | 4mm以上 | ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手 |
ポリエチレン管 | ― | ― | ― | クランプ式継手 |
耐火二層管 | ― | ― | ― | TS式差込み接合 |
循環式
- 中央式の強制循環給湯配管は、リバースリターン方式とする必要はない。
- 強制循環式の下向き給湯配管では、給湯管、返湯管とも先下がりとし、勾配は1/200以上とする。
- 上向き循環式配管方式の場合は、給湯管を先上がり、返湯管を先下がりとして、配管中に発生した気泡を立て系統ごとに空気抜きを行う。
- 重力循環式の配管は1/150以上とする。
排水管・通気管
- 屋外排水管の直管部に、管径の120倍以内ごとに排水桝を設ける。
- 排水管の満水試験において、満水後30分放置してから減水がないことを確認する。
- 3階以上にわたる排水立て管には、階ごとに満水試験用の継手を取り付ける。
- 呼び径75の屋内横走り排水管の勾配を1/100以上とする。
- 管径が100mm以下の屋内排水管の直管部に15m間隔で掃除口を設け、100mmを超えた場合は30m以内とする。
- 排水立て管に鉛直に対して45°を超えるオフセットを設ける場合、当該オフセット部には、原則として、通気管を設ける。
- 通気横走り管を通気立て管に接続する場合は、通気立て管に向かって上り勾配とし、配管途中で鳥居配管や逆鳥居配管とならないようにする。
管径 | 最小勾配 | |
屋内横走り排水管の勾配 | 65mm以下 | 1/50 |
75mm,100mm | 1/100 | |
125mm | 1/150 | |
150~300mm | 1/200 |
揚水管・給水管
- 揚水管の試験圧力を、揚水ポンプ全揚程の2倍かつ0.75MPa以上、最小保持時間を60分とした。
- 揚水ポンプの吸込管は、揚水ポンプに向かって1/50~1/100の上り勾配とする。
- 横引き配管の勾配は1/250程度とする。
- ポンプの振動が防振継手により配管と絶縁されている場合でも、ポンプの運転・停止時にウォーターハンマーにより配管が振動するため、配管の防振支持の検討が必要になる。
- 屋内給水主配管の適当な箇所に、保守及び改修を考慮してフランジ継手を設ける。
- 青銅製の仕切弁の最高許容圧力は、管内の流体が脈動水の場合より静流水の場合の方が高くなる。
- 弁棒が弁体の中心にある中心型のバタフライ弁は、冷温水切替え弁などの全閉全開用に適している。
- 給水圧力が400kPaを超える給水管は減圧弁を設置する。