令和3年度A[問題 No.4]

令和3年度A[問題 No.4]

[問題 No.4]流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴ニュートン流体では、摩擦応力は境界面と垂直方向の速度勾配に動粘性係数を乗じたものとなる。

⑵空気の粘性係数は、一定の圧力のもとでは、温度の上昇とともに大きくなる。

⑶レイノルズ数は、流体に作用する慣性力と粘性力の比で表される無次元数で、液体の平均流速に比例する。

⑷任意の点の速度、圧力等のすべての状態が時間的に変化しない流れを定常流という。

令和3年度A[問題 No.4]解答

⑴適当ではない。
 ニュートン流体では、速度勾配に粘性係数を乗じたものである。

⑵適当である。
 流体固有の粘性を表す定数であり流体の種類と温度により変わる。
水のような液体の粘性係数は、温度が高くなるにつれて減少し、圧力の増加とともに多少増加する。
一方、気体の粘性係数は、温度の上昇とともに増加する。

⑶適当である。
 レイノルズ数:Reとは、管内の流体の流れが層流か乱流かを判断する数値である。
流れの慣性力と粘性力の比で表され、平均流速と管径に比例し動粘性係数に反比例する。

⑷適当である。
 定常流とは、流れの状態が場所によってのみ定まり、時間的には変化しない流れをいう。
反対に非定常流とは、流れの状態が場所によって、時間と共に変化する流れをいう。

解答:⑴