平成28年度A[問題 No.4]

平成28年度A[問題 No.4]

[問題 No.4]流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴空気の粘性係数は、一定の圧力のもとでは、温度の上昇とともに大きくなる。

⑵流体の粘性により生じるせん断応力は、一般に、流体が接する物体の表面近くで大きくなる。

⑶水の密度は、1気圧のとき、4℃付近で最大となる。

⑷管内の流れは、レイノルズ数が小さいときに乱流、大きいときに層流となる。

平成28年度A[問題 No.4]解答

⑴適当である。
 流体固有の粘性を表す定数であり流体の種類と温度により変わる。
水のような液体の粘性係数は、温度が高くなるにつれて減少し、圧力の増加とともに多少増加する。
一方、気体の粘性係数は、温度の上昇とともに増加する。

⑵適当である。
 流体の粘性による摩擦応力の影響は、物体の表面近くで顕著であり、この物体表面近くの層を境界層という。

⑶適当である。
 水は1気圧、4℃で体積が最大となり、密度は約1,000kg/m3となる。
正確には、1気圧3.98℃の純粋な水の密度は、1.000kg/㎥であり、水温が低いまたは高くても密度は小さくなる。また、1気圧0℃のときの密度は、999.84kg/㎥、1気圧100℃のときの密度は958.35kg/㎥である。0℃で氷になると約10%程度体積が増える。

⑷適当ではない。
 レイノルズ数が小さいときは、層流、レイノルズ数が大きいときは、乱流となる。

正解:⑷