平成22年度A[問題 No.1]

平成22年度A[問題 No.1]

[問題 No.1]環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴光化学汚染物質は、大気中に窒素酸化物と炭化水素が共存するとき、太陽の紫外線によって生成し、目や気管支等に障害をもたらす。

⑵地球の温暖化に影響を与える程度を示す地球温暖化係数(GWP)は、メタンより二酸化炭素の方が大きい。

⑶HCFC-22などの指定フロンは、CFC-11などの特定フロンに比べてオゾン層への影響は少ないがゼロではないため、2020年までに補充用を除き、生産・輸出入が禁止される。

⑷酸性雨は、大気中の硫黄酸化物や窒素酸化物が溶け込んでph5.6以下の酸性となった雨、霧などのことで、湖沼や森林の生態系に悪影響を与える。

平成22年度A[問題 No.1]解答

⑴適当である。
 窒素酸化物と炭化水素が太陽の紫外線により、光化学オキシダントという有害物質が生成される。この物質が大気中にたまると、白いもやがかかったようになり、光化学スモッグが起きる。目や気管支等に障害をもたらす。また、植物にも影響を与える。
⑵適当ではない。

種 類 オゾン層破壊係数 地球温暖化係数
特定フロン CFC-11 1.0 4,750
指定フロン HCFC-22 0.055 1,810
HCFC-123 0.02 77
代替フロン HFC-134a 0 1,430
二酸化炭素:CO2 0 1
アンモニア:NH3 0 <1

⑶適当である。

⑷適当である。
 大気中の硫黄酸化物や窒素酸化物が溶け込んだpH5.6以下となった酸性の雨で、湖沼や森林の生態系に悪影響をもたらす。また、建物などの表面を溶かす。
 硫黄酸化物とは、硫黄と酸素の化合物であり、窒素化合物とは、窒素と酸素の化合物である。発生源は化石燃料の燃焼であり、酸性雨の原因物質となる。
正解:⑵