令和2年度A[問題 No.5]

令和2年度A[問題 No.5]

[問題 No.5]図に示す水平な管路内を空気が流れる場合において、A点とB点の間の圧力損失⊿Pの値として適当なものはどれか。
ただし、A点における全圧は80Pa、B点の静圧は10Pa、B点の流速は10m/s、空気の密度は1.2kg/㎥とする。

r2a5

⑴5Pa

⑵10Pa

⑶15Pa

⑷20Pa

令和2年度A[問題 No.5]解答

測点 A点 B点
全圧(PT 80Pa 70Pa
静圧(Ps 10Pa
動圧(PD 60Pa
流速(m/s) 10m/s
密度(kg/㎥) 1.2kg/㎥
圧力損失⊿P 10Pa

$動圧=密度×速度の2乗÷2$
$B点の動圧=1.2×10^2÷2=60Pa$
$B点の全圧=静圧+動圧=10Pa+60Pa=70Pa$
$圧力損失⊿P=A点の全圧-B点の全圧$
$80Pa-70Pa=10Pa$

流体の運動
名称 数式及び注意点
摩擦応力 摩擦応力=粘性係数×速度勾配 速度勾配
摩擦応力は速度勾配に比例する
粘性係数は、気体では温度の上昇とともに大きくなり、液体では温度の上昇とともに小さくなる。
動粘性係数 動粘性係数=粘性係数÷密度 $ν=\frac{η}{ρ}$
動粘性係数は、粘性係数に比例し、密度に反比例する。
レイノルズ数 レイノルズ数=平均流速×管径÷動粘性係数 $Re=$$\frac{V×d}{ν}$
層流か乱流かを判断する数値 層流<2,000 乱流>4,000
慣性力(平均流速×管径)と粘性力(動粘性係数)の比で表す。
レイノルズ数は、平均流速と管径に比例し、動粘性係数に反比例する。
トリチェリの定理 流速=速度係数$\sqrt{2×重力加速度×水面の高さ}$ $ν=C\sqrt{2gh} \\$
水槽の下端の小穴から流出する水の速度$ν$は、小穴から水面までの高さ$h$の1/2乗に比例する。 トリチェリの定理
静圧 静圧=全圧-動圧 $P$$S$$=$$P$$T$$-P$$D$
動圧 動圧=(流体の密度×流体の速度の2乗)÷2 $P$$D$$=\frac{ρ×ν^2}{2}$
全圧 全圧=静圧+動圧 $P$$T$$=P$$S$$+P$$D$
圧力損失
圧力損失=(管摩擦係数×管長÷管径)×(密度×平均流速の2乗÷2) $⊿P=λ\frac{l}{d}$$×$$\frac{ρ×ν^2}{2}$
ダルシー・ワイスバッハの式
管摩擦係数、管長、平均流速の2乗に比例する。
管径に反比例する。
水頭損失
水頭損失=(管摩擦係数×管長÷管径)×(平均流速の2乗÷2×重力) $⊿h=λ\frac{l}{d}$$×$$\frac{ν^2}{2g}$
動圧に比例する。

正解:⑵