平成23年度A[問題 No.2]

平成23年度A[問題 No.2]

[問題 No.2]冬期における外壁の結露に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴外壁に断熱材を用いると熱貫流抵抗が大きくなり、結露を生じにくい。

⑵外壁の室内側に断熱材を設ける場合、防湿層は断熱材の屋外側より室内側に設ける方が、内部結露を生じにくい。

⑶多層壁の構造体の内部における各点の水蒸気圧を、その点における飽和水蒸気圧より高くすることにより、結露を防止することができる。

⑷室内空気の流動が少なくなると、壁面の表面温度が低下し、結露を生じやすい。

平成23年度A[問題 No.2]解答

⑴適当である。
 空気は温度によって含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が異なり、暖かい空気ほど多くの水蒸気を含むことができる。暖かい空気が冷やされて、含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)以上に冷えると水蒸気が水に変わる。これが結露の発生する仕組みである。

⑵適当である。
 内部結露を防止するために、断熱材の室内側に防湿層を設ける。これは、室内側に結露が発生するためである。

⑶適当ではない。
 外壁を構成する仕上げ材の内部空隙における水蒸気分圧を、その点における飽和水蒸気圧より低くすると、内部結露を防止できる。

⑷適当である。
 室内空気の流動が少ないと、壁側の空気が偏って温度が下がり、結露が発生しやすくなる。

正解:⑶