平成20年度A[問題 No.2]

平成20年度A[問題 No.2]

[問題 No.2]温熱環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

⑴有効温度(ET)は、乾球温度、湿球温度、風速が人体に及ぼす実感的な温度で、同じ体感を得る無風、湿度100%のときの気温で表される。

⑵新有効温度(ET*)は、湿度50%を基準とし、気温、湿度、気流、放射熱、着衣量、作業強度により総合的に評価するものである。

⑶等価温度は、周囲の壁からの放射と空気温度を総合的に評価するもので、実用的にはアスマン通風乾湿計により求められる乾球温度と湿球温度の平均で表される。

⑷予想平均申告(PMV)は、人の温冷感を示す指標で、0に近くなるにしたがって、予想不満足者率(PPD)も減少する。

平成20年度A[問題 No.2]解答

⑴適当である。
 乾球温度、湿球温度及び気流速度において人が感じる体感温度の一種である。
無風で湿度100%の時に同じ体感を得る気温で表し、周壁からの放射の影響を考慮していない。
室温と壁の温度の差が少ない時に使用される。ヤグローが実験的に求めた温度である。

⑵適当である。
 気温、湿度、気流、放射温度、代謝量(作業強度)及び着衣量で表す。
湿度50%を基準とする。

⑶適当ではない。
 乾球温度、気流速度及び放射温度で表す。
実用上、グローブ温度計で測定する。

⑷適当である。
 熱的中立温度を予測し、人体の温冷感を+3からー3までの7段階で表示する。
気温、湿度、気流、放射温度、代謝量(作業強度)及び着衣量で表す。予想不満足者率とは熱的に不快と感じる人の割合である。

正解:⑶