平成20年度A[問題 No.1]
[問題 No.1]日射に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
⑴日射の熱エネルギーは、可視線部よりも紫外線部に多く含まれる。
⑵大気透過率は、太陽が天頂にあるとしたときの地表面の直達日射の強さと太陽定数との比であり、一般に、夏期よりも冬期の方が大きい。
⑶日射により加熱された地表から放射される遠赤外線は、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスに吸収される。
⑷大気を透過して直接地表に到達する日射を直達日射といい、大気中で散乱して地表に到達する日射を天空日射という。
平成20年度A[問題 No.1]解答
⑴適当ではない。
日射の熱エネルギーは、紫外線部より、赤外線部及び可視線部に多く存在しており、日射により加熱された地表から放射される遠赤外線は、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスに吸収される。
⑵適当である。
大気透過率とは、日射が垂直に地表に到達する強さと、大気層入口における日射の強さ(太陽定数)の比である。
$大気透過率=\frac{地表に到達する日射の強さ}{1.37kW・m^{-2}}$
太陽定数=1.37kW・m-2で表され、地球上の緯度により変化はしない。
大気透過率は、昼間(12時)は0.6~0.8程度であり、水蒸気の影響を受けるので、夏は小さく冬は大きい。
⑶適当である。
日射により加熱された地表から放射される遠赤外線は、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスに吸収される。
⑷適当である。
直達日射とは、大気を通り直接到達する日射であり、天空日射とは、大気中で散乱して地上に到達する日射である。
正解:⑴