令和2年度A[問題 No.1]
[問題 No.1]環境問題に配慮した建築計画及び地球環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
⑴ 事務所用途の建築物の二酸化炭素排出量をライフサイクルでみると、一般的に、設計・建設段階、運用段階、改修段階、廃棄段階のうち、設計・建設段階が全体の過半を占めている。
⑵ 代替フロンである、HFCは、オゾン層を破壊しないが、地球の温暖化に影響を与える程度を示す、地球温暖化係数(GWP)は二酸化炭素より大きい。
⑶ 酸性雨は、大気中の硫黄酸化物や窒素酸化物が溶け込んで酸性となった雨のことで、湖沼や森林の生態系へ悪影響を与えるほか、建築構造物にも被害を与える。
⑷ ZEBとは、大幅な省エネルギー化の実現と再生可能エネルギーの導入により、室内環境の質を維持しつつ年間一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物のことである。
令和2年度A[問題 No.1]解答
⑴適当ではない。
運用段階が全体の過半を占めている。
⑵適当である。
代替フロンのHFCはオゾン破壊係数は0だが、地球温暖化係数は二酸化炭素より大きい。
種 類 | オゾン層破壊係数 | 地球温暖化係数 | |
特定フロン | CFC-11 | 1.0 | 4,750 |
指定フロン | HCFC-22 | 0.055 | 1,810 |
HCFC-123 | 0.02 | 77 | |
代替フロン | HFC-134a | 0 | 1,430 |
二酸化炭素:CO2 | 0 | 1 | |
アンモニア:NH3 | 0 | <1 |
⑶適当である。
酸性雨(ph5.6以下)の原因物質 | |
硫黄酸化物 | SOx |
窒素酸化物 | NOx |
⑷適当である。
ZEB(Net Zero Energy Building)の略
年間の一次エネルギーの収支をゼロとすることを目指した建築物のことである。
正解:⑴